昨今の飲食店を経営されている方の悩みの一つに
アルバイトスタッフとのコミュニケーションが
うまくいっていないというものがあります。
近年の働き方の多様化の影響、またネット文化の発達により
言葉より文章でのコミュニケーションを行う背景があり、
対面での会話が上手に行えない若者が増えています。
スマホやパソコンが今ほど発達していなかった世代の大人たちと、
今を生きる若者たちとで文化の違いによるすれ違いも発生しているようです。
また、お客様との会話もうまくできない傾向があるため
余計に頭を悩ませていることかと思います。
ここでは、そうした世代へのコミュニケーションについて
ざっくりとまとめましたので参考にしていただければ幸いです。
1.バイトのコミュニケーション能力向上方法
ここで記載する方法で必ずコミュニケーション能力が向上するわけではありません。
それは、人にはそれぞれその人に合わせた方法があり、
誰にでもクリティカルに使えるわけではないからです。
そして、インスタント性(即効性)もありません。
早くどうにかしたいという気持ちがある方も多いかと思いますが、
上記を踏まえた上で時間をかけて改善していこうという気持ちを持って取り組みましょう。
・バイトスタッフとのコミュニケーションについて
コミュニケーションがあまり上手でない、
会話を積極的にしない人は残念ながら増えています。
しかし、飲食店は接客を行う仕事であり、
お店としては感じの良いスタッフがいることはメリットになります。
逆に無愛想なスタッフがいるとそれだけで、
口コミが広まり客足が遠のいてしまうのは事実です。
こういった事態を回避するために、
スタッフとのコミュニケーションはとても重要です。
・スタッフの言動や行動を観察する
既に雇用者の方は、スタッフの言動や行動については観察をされていると思います。
注目していただきたいのは、誰といる時にそのスタッフが機嫌が良いかという部分です。
つまりは、人とはどんなにコミュニケーションが下手であっても
好意を持っている人が近くにいれば、自ずと言動に現れてしまいます。
会話をしていなくても同じです。
表情や雰囲気がいつもと違います。
そうした場面を発見したら、忙しいとは思いますがよく観察してみてください。
そして、会話をしていたのであれば、スタッフに理由を打ち明け
どんな会話をしたのか質問してみるといいでしょう。
意外な接点を見つけられるかもしれません。
・シフトをうまく重ねる
コミュニケーションがあまり上手でないスタッフが
誰といる時に機嫌が良いかある程度判断がついたら、
そのスタッフとシフトを出来るだけ重ねるようにしてください。
難しい場合は少しづつでも構いません。
そうすることで、欠勤も防ぐことができます。
好意があるスタッフとシフトが被っていたら、
勝手に楽しい想像をし期待をし出勤します。
逆にそうしたスタッフがいないと出勤すらしないのであれば別の対策が必要ですが
どんな人がいても出勤してくる場合は、より良くするために、
あえてシフトを重ねるように意識して見るのも良いでしょう。
好意をもたれているであろうスタッフにも
少しでも気にかけてもらえるように声を掛けておきましょう。
・同じ思いを共有する
単純に自分が思っていることを、
相手も感じていたら同調しこの人も同じように感じていると嬉しくなります。
そうして、親近感を得られるはずです。
親近感を得られると人は会話をしたいと思うようになるのは
自然なことなのではないでしょうか。
そこから少しずつコミュニケーションを発展させていくことができます。
うまくいかないという方は
あえて、悩みを相談してみるという方法もあります。
本当の悩みでなくても構いません。
要は、きっかけになることが大事です。
自分が頼りにされることで、人は相談を受けた相手のことを
少なからず考えるようになります。
そこから、会話をするような関係性になることもあります。
他に良い方法が思いつかないという場合は是非実践してみてください。
2.コミュニケーション活発化させて離職を防ぐ
突然ですが、質問です。
Q:好意があるスタッフがいる職場の場合と、
いない職場の場合ではあなたはどちらの職場にいきますか?
大勢が、前者を選ぶと思います。
先程の例にも挙がっていることでもありますが、
離職率を下げたいたいのであれば
「仕事にかかわらず、いきたいと思える場所」にすることができればベストです。
その理由が、職場のスタッフなのか、お店そのものなのか、
ロケーションなのか、全部なのか
もちろん、ただ仕事だからきているというスタッフもいるかもしれません。
しかし、職場に一緒に働いて楽しいと思える人がいればいるほど
進んで仕事にも取組み、生産性も上がるのではないでしょうか。
どんなにお店が綺麗でロケーションの良い場所にあっても、
そこで一緒に働いている人との関係が劣悪であれば通いたいとは思わないでしょう。
多少、ボロっちいお店で、インテリアもいまいち、ロケーションもよくないお店でも
そこで働く人とのコミュニケーションがうまくいっているのであれば
居心地のよい方を選ぶでしょう。
そうした、場所作りができていれば、離職率は下がります。
【まとめ】コミュニケーション力をあげていこう!
コミュニケーションとは焚き火みたいなものです。
しっかりと、お互いを理解し合うことができれば火は大きくなり炎になります。
逆に何もしなければ、やがて燃え尽きて消えてしまいます。
この火を絶やさずに灯し続けることこそがコミュニケーションです。
会話という薪をくべながら消えないように維持していく。
経営者や店長は一人一人と向き合っていかなければなりません。
十人十色、合う人もいれば合わない人もいます。
経営者や店長であるという目線を外し
人と人として向き合うことで、この問題はある程度は解決するのではないでしょうか。
より良いお店にしていくために、環境や状況を今一度見つめ直してみると良いかもしれません。