◼️ 損益計算書の作り方
■損益計算書とは?
一定期間の収益と費用を表したもの
■損益計算書を作る目的
①仮説を立て、実現可能か検証するため
②ベンチマーク店と比較し、より計画の根拠作りと精度を高めること
■コンセプトシートを基に損益計算書を作成
①経費項目の設定
②売上予測を出す
③損益を計算する
■各経費の内訳をだす
主な項目
売上・人件費・原価・その他経費(光熱費)・家賃(駐車場)・借入返済・利益
■売上予測を出す
1日当たりの売上予測を具体的に立てる 席数32 稼働率70%
※席稼働率×回転率で計算
◎ポイント
①好調時・通常時・低迷時の平日・土日パターンで算出
はじめから軌道に乗ることはまずないので、通常時・低迷時を基本にお店を営業していけるか試算します
②低迷時でも借入返済できる計画を立てておく
これができなかったら出店計画は考え直す
■具体的な計画例
平日14日 土日8日 月22日稼働
※まずはコンセプトシートを基に、自分の現実的可能であろうと思うイメージで作成。
①来客数×客単価=売上
②客数÷席稼働率70%の席数(22.4)=回転数 32席×席稼働率70%=22.4
③回転数が可能か練り直す
好調時 平日 14日/客数24 席稼働率70% 回転数1.1 客単価5000 売上1680000 計3520000
土日祝日 8日/客数50 席稼働率70% 回転数2.2 客単価4600 売上1840000
通常時 平日 14日/客数18 席稼働率70% 回転数0.8 客単価4700 売上1184400 計2696400
土日祝日 8日/客数42 席稼働率70% 回転数1.8 客単価4500 売上1512000
低迷時 平日 14日/客数12 席稼働率70% 回転数0.5 客単価4600 売上772800 計2032800
土日祝日 8日/客数35 席稼働率70% 回転数1.6 客単価4500 売上1260000
この6パターンだします
※回転率に無理ないかチェック
作り直す場合→客単価・メニュー構成の見直し フード・ドリンク両方バランスを考える
■損益を計算する
①損益計算書を作る(※借入返済なし)
好調時 売上高増減率(130%) 原価1408000(40%) 人件費350000(社員)人件費415800(アルバイト)固定費175000 その他諸経費528000(15%)損益64.4万(18.3%) FLR66.7%
通常時 売上高増減率(100%) 原価1078560(40%) 人件費350000(社員)人件費415800(アルバイト)固定費175000 その他諸経費404460 (15%) 損益27.5万(10.2%) FLR74.8%
低迷時 売上高増減率(75.4%) 原価813120(40%) 人件費300000(社員)人件費367400(アルバイト)固定費175000 その他諸経費243936 (12%) 損益13.3万(6.5%) FLR83.9%
※アルバイト日/2h調整→2h×1100円×22日稼働=48400円
※社員人件費→自身の場合は低迷時30万に減額
※光熱費→7~8%計算
◎借入1000万 7年返済 金利約2% 月返済約13万
利益
好調時 51.4万
通常時 14.5万
低迷時 0.3万
②人件費(シフト)イメージ
平日(14-21) 14-21 17-21 17-21 計15h×1100円=16500×14日=231000円
土日祝(13-21) 14-21 16-21 16-21 17-21 計21h×1100円=23100円×8日=184800円 計415800 +350000円 =765800円
損益計算書の完成
■損益計算書作成のまとめ
①経費の内訳を洗い出す
②月売上に合わせた試算
③席稼働率を軸に稼働日時・客単価(メニュー構成)を調整
④計画が現実可能か再チェック
⑤損益計算書作成
◼️目的
①開業までのロードマップができ、確認でき指針ができる
②今後のベンチマーク・商圏調査時の検証がしやすくなり、事業計画の精度が高まる
③ビジネスモデル(コンセプト)の実現可能性を見直すこと
■税金のはなし
年間でかかる税金 例 270万×12か月 3240万
個人事業 事業所得(給料+利益)594万 個人事業税20%(118.8万)−控除額427500円 76.05万
法人 税引き前当期純利益×実効税率(中小企業33.59%)+7万 174万×0.3359=58.44万+約7万 61.4万
消費税 簡易計算式 年間に受け取った消費税額×40%
例 売上3240万 (2945万+295万の消費税) 295万×40%=118万
◎年間でかかる税金(法人)61.4万+118万=179.4万 179.4万÷12か月(月/約15万)
本日は損益計算書の作成と税金についてお話しさせていただきました。