「アルバイトがすぐに辞めてしまう…」
「離職率が高い気がするけど、何が原因かわからない」
「どうしたらアルバイトの定着率が上がるのだろう?」
飲食業は離職率が高いため、人材の確保に頭を悩ませている店舗は多くあるでしょう。
そこで今回は
- 飲食業界の離職率
- 離職の原因
- 離職率を下げる対策
について詳しく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
1.飲食業界の離職率は?
飲食業の離職率は例年高い数値が出ています。
厚生労働省がおこなっている雇用動向調査の「産業別の入職と離職」のデータからは
平成12年から令和2年までの21年間継続して、
最も離職率が高いということがわかっています。
近年のデータで考えると令和元年の飲食業の離職率は33.6%、全業種の平均は14.5%。
その差は19.1%となり、離職率の高さがよくわかります。
2.飲食業界の離職の原因とは?
・職場環境
職場における人間関係の悩みやシフト制による長時間労働など
働く環境に対する不満が離職につながります。
また飲食業では入れ替わりが激しい場合が多いので
慢性的に人手が不足していたり、業務がマニュアル化されていなかったりすると
新人を育成する負担が大きくなりアルバイトが疲弊してしまいます。
心に余裕が持てなくなると人間関係にも悪い影響を及ぼしやすいので、
人手不足が続くことも離職を考えやすくなる原因だといえます。
・労働条件
- 長く働いていても時給が上がらない
- 休みたい日に休めない
- 時給と仕事量が割に合わない
このような不満が募ると
もっといい条件のアルバイト先を探して辞めてしまうことになります。
また店長の個人的な感情に評価が左右されるなど、
正当な評価をされていないと感じてしまうことによって離職を考えるケースもあります。
・仕事内容
「求人広告には1日2時間~OKと書いてあったのに
実際は4時間以上じゃないとシフトに入れてもらえない」
「面接時にホールで働くということで同意したはずなのに
いざ出勤してみたらキッチンを任されることになった」
など仕事内容が求人広告の情報や面接時に聞いていた話と違う
といったミスマッチも離職の原因のひとつです。
応募数を増やしたいからといって求人広告に事実と異なる記載をしたり、
本人の同意を得ずに仕事内容を変えてしまうことはミスマッチを引き起こし
結局採用や育成の手間を増やすことになってしまいます。
3.飲食業界の離職の対策とは?
・職場環境を整える
職場環境を整えることは従業員の満足度向上に直結します。
- キャッシュレス決済を導入する
- マニュアルを作る
ITツールを取り入れたり、育成の負担を軽減させたりすることで
業務が効率化され、従業員の満足度向上につながります。
- アルバイトの意見を積極的に取り入れる
- シフトの作成を月1回から2回に増やす
ライフスタイルに合わせて働けるようにシフトの仕組みを変えたり
コミュニケーションを活性化させたりすることで働きやすい環境づくりを目指しましょう。
・採用ターゲットを明確にする
求人募集をする段階で採用ターゲットを明確にしておけば
- 採用コストを削減できる
- 必要な人材から応募が来る
- ミスマッチを減らせる
といったメリットがあり、結果的に離職率の低下につながります。
求人広告を掲載する際には
採用ターゲットに合わせた労働条件の提示をすることや
実際の状況と異なる記載をしないということに気をつけましょう。
面接時には応募者と店舗側の希望をすり合わせておき、
採用後は安心して初出勤を迎えてもらえるようなコミュニケーションを心がけるとよいです。
・モチベーションが上がる仕組みを作る
- 評価項目を透明化する
- 定期的に面談をおこなう
- 店舗の目標を共有する
上記の3つをおこなうことで相談と成長の機会をつくり、
離職を防止するとともにモチベーションを向上させることができます。
中でも目標の共有はとても重要なことです。
店舗スタッフが全員同じ方向に向かって進んでいくためには、
大きな目標を共有するとともに、達成しやすい小さな目標を伝えて
成功体験を積んでもらうことがモチベーション向上にもなり効果的でしょう。
【まとめ】離職の原因を知り、事前に対策をしよう!
いかがでしたか?
今回は飲食業界の離職率が高い原因と離職率を下げる対策について解説しました。
離職の主な原因は
- 職場環境
- 労働条件
- 仕事内容
にあります。これらの原因をなくすためには
- 働きやすい環境をつくる
- 採用ターゲットを明確にしたうえで募集をかける
- モチベーション向上のための仕組みをつくる
といったことができます。
少しでも離職を防止するために、できることから対策していきましょう。